外壁をタイルで仕上げるメリットとは?デメリットについても解説

おしゃれで高級感のある住まいの外観を追求していると、選択肢に挙がってくるのが、外壁をタイルで仕上げた外観です。タイルには高価なイメージがありますが、実際のところ外壁材としてのタイルにはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。ここでは、その特徴について詳しく解説します。

目次

外壁材としてのタイルの特徴

タイルとは?

住宅やビル、公共施設などの外壁材として目にすることの多いタイルですが、そもそもタイルとはどのようなものを指すのでしょうか?タイルは、土や石などの原料を高温で焼いた板状の陶磁器です。このため、非常に硬く、耐久性が高いのが特徴です。

タイルは古くから建築材料として用いられてきましたが、現代ではその美しい仕上がりと高い耐久性から、特に外壁材として人気があります。住宅の外観を一段と引き立てるために、多くの建築家やデザイナーがタイルを使用しています。タイルは、その美しさと機能性から、家の価値を高める一助となります。

外壁用タイルの種類・形状

外壁用のタイルには、材質や形状によってさまざまな種類があります。材質には、磁器質とせっ器質の2種類があり、特に吸水率の違いが特徴です。磁器質は水をほとんど吸わず、せっ器質はやや水を吸いやすい性質があります。吸水率が低いほど、凍害や湿気による劣化のリスクが低くなるため、外壁材として理想的です。

タイルの形状も多種多様です。代表的なものとして、二丁掛(227×60mm)や小口(108×60mm)があります。これらのサイズは、業界内で統一されており、多くのメーカーで使用されています。また、ボーダータイプや立体的な形状のタイルなど、各メーカー独自のデザインも豊富です。これにより、建物の外観に多様な表情を持たせることが可能です。

タイルの外壁にはどんなメリットがある?

デザイン性(意匠性)の高さ

タイルの外壁は、その高いデザイン性が魅力です。特に施釉タイルは、さまざまな原料の釉薬を高温で焼成し、ガラス化させることで独特の色合いが生まれます。色合いだけでなく、タイルの形状や面状の組み合わせによっても、さまざまなデザインを実現できます。

最近では、タイルの厚みの違いを組み合わせることで、3次元の動きを表現することも可能です。これにより、外壁に立体感を持たせ、光の加減で表情を変えることができます。タイルのデザインの幅広さは、他の外壁材にはない大きな魅力です。建物全体の外観を美しく仕上げるために、多くの建築家がタイルを採用しています。

耐久性の高さ

住宅の外壁は、常に雨風や日射に晒されています。そのため、耐久性の高さも外壁に求められる重要な要素です。タイルは、約1300度という高温で焼き上げられるため、非常に高い耐火性・耐熱性を持っています。このような高温に耐えられる外壁材は他にはほとんどありません。

また、タイルは非常に硬いため、風雨や砂などによる摩耗にも強く、長期間美しい外観を保つことができます。さらに、吸水率が低く耐水性も高いため、湿気による劣化の心配も少ないです。これらの特徴から、タイルは外壁材として非常に優れた選択肢となります。

メンテナンス性の高さ

タイルの外壁は、日々のメンテナンスが非常に簡単です。タイルは他の外壁材に比べて吸水率が低いため、汚れが中まで沁み込まず、表面を水拭きすれば綺麗になります。日常的なメンテナンスに手間がかからない点は、大きなメリットです。

さらに、タイルは耐久性が高く、経年劣化しにくいため、長期にわたって大がかりなメンテナンスが必要ありません。初期費用は高くても、長期的にはメンテナンス費用が低く抑えられるため、トータルで見るとコストパフォーマンスが高いと言えます。

タイルの外壁のデメリットとは?

イニシャルコストが高い

タイルの外壁のデメリットとして、初期費用が高い点が挙げられます。最もポピュラーな外壁材である窯業系サイディングと比べると、約2倍のコストがかかることがあります。これは、タイル自体の材料費や施工費が高いためです。

ただし、タイルはメンテナンス性が高く、ランニングコストが低い点も考慮する必要があります。初期費用が高くても、長期的に見ればコストパフォーマンスが優れている場合も多いです。タイルの持つ耐久性や美しさを考慮すると、その価値は十分にあると言えるでしょう。

剥離の危険がある?

まれにマンションの外壁タイルが落下するニュースを見かけることがありますが、これは適切な施工がされていない場合が多いです。適切な下地処理や専用の接着剤を使用すれば、剥離のリスクはほとんどありません。

近年では、タイルの施工技術も進化しており、しっかりと施工されたタイルは非常に安全です。古い建物でも、適切なメンテナンスを行えば、タイルの剥離や落下のリスクは大幅に減少します。タイルの外壁を採用する際には、信頼できる業者に依頼することが重要です。

タイルの外壁を採用した住宅の実例を紹介

光の加減で表情を変えるボーダータイプのタイル

都会的なイメージを演出できる細長いボーダータイプのタイルは、光の当たり方で陰影が変わり、外観の印象も変わります。ボーダータイプのタイルは、シンプルながらもスタイリッシュな外観を作り出すことができます。

このタイプのタイルは、特に現代的な建物によく合い、都会的な雰囲気を演出します。光の加減によって表情が変わるため、時間帯や天候によって異なる印象を楽しむことができます。この変化は、住まいに動きと活気をもたらし、見る人を飽きさせません。

和モダンな住まいの個性を引き出す立体的なタイル

光沢のある半円筒の窪みと、ゴツゴツとした平面部を持つ立体的なタイルは、和モダンな住まいの個性を引き出します。タテヨコに組み合わせることで、独特のリズムと動きを持たせることができます。

立体的なタイルは、光と影を巧みに利用し、建物に深みと立体感を与えます。特に和モダンなデザインにおいては、伝統と現代の融合を象徴する要素として、非常に効果的です。このようなタイルを用いることで、住まいの外観に独自性と魅力を加えることができます。

アースカラーの自然な風合いが特徴的なタイル

アースカラーのタイルは、どんな外観にも合わせやすく、自然な風合いが街並みに溶け込みます。圧迫感のない柔らかな色合いは、住宅だけでなく、周囲の環境とも調和します。

アースカラーのタイルは、特に自然素材や木材との相性が良く、暖かみのある外観を演出します。これにより、住まい全体に自然な雰囲気を持たせ、リラックスできる空間を作り出します。アースカラーのタイルを使用することで、環境に優しいイメージを強調することもできます。

古いレンガ調のタイル

洋風建築によく似合う古いレンガ調のタイルは、柔らかな質感も特徴です。このタイプのタイルは、アンティークな雰囲気を持ち、クラシックな外観を作り出すのに最適です。

古いレンガ調のタイルは、歴史と伝統を感じさせるデザインで、多くの人々に愛されています。このようなタイルを使用することで、建物に時間の経過を感じさせる深みと重厚感を持たせることができます。特に洋風のデザインにおいては、このタイルの使用が建物全体の雰囲気を一層引き立てます。

タイルの外壁を採用するにあたってのポイント

タイルの外壁を採用する際には、いくつかのポイントを押さえることが重要です。まず、タイルの一番の機能的なメリットは、経年劣化しにくいところです。タイルは、耐久性が非常に高く、長期間美しい外観を保つことができます。

また、タイルの外壁は、日常のメンテナンスが簡単で、長期的なメンテナンス費用も抑えられるため、トータルで見たコストパフォーマンスが高い点も魅力です。初期費用は高くなるかもしれませんが、建物に愛着を持ち、自分好みの外観を長く楽しみたいという方には、タイルの外壁はおすすめです。

タイルの持つ多様なデザイン性と耐久性を活かして、自分好みの住まいを実現してみてはいかがでしょうか。スーモカウンターに相談することで、信頼できる建築会社と出会い、理想の住まいを手に入れるためのサポートを受けることができます。

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